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NADiff modern (2F Gallery)
@NADiff modern (2F Gallery)
こんにちは、matsumoto takuya です。今回は東急Bunkamura ナディッフモダンで催されている、「ささめやゆき展」をとりあげていきます。
ささめやゆき氏は、版画家、イラストレーター、絵本作家と幅広い分野で活躍されている作家さんです。今回の個展では、40年ほど前にネパールにて描かれたスケッチ画が展示されていました。現地で調達した画材マジックインクで肩のちからを抜いたように描かれたカラフルなスケッチはとっても軽やかでした。彼の版画の味わい深くおしゃれで軽やかなテクスチャーとはまた一味違った味わいがありました。どこか西洋チックな余韻がある軽やかなスタイルです。
展示会場である、展示会場でもあるナディッフモダンとは東急Bunkamura地下1階にある書店で、めったに手に入れることができない貴重な芸術の本が置いてある、とってもおしゃれな本屋さんです。洗練された都会生活のとはこんイメージというのにぴったりはまる空間なのですが、ささめやゆき氏の作品はこの空間をさらに引き立てているように思いました。
抜け感のある奥深い味わい
特に、「晴布」という奥が透けて見えるほど薄い布に絵が描かれた作品が素晴らしかった。一階から二階にかけての階段の頭上にフラッグのように展示されているのですが、これが素敵な空間アートとなっていました。
ナディッフモダンの造形空間と複数配置されたオレンジと黄色の間接照明が、「晴布」に書かれた彼の絵の奥に背景のように浮かび上がり、空間と彼の絵のテクスチャーやスタイルとが引き立ち、不思議な美しさを現出していました。柔らかい透けた布の柔らかく繊細な感じとあいまって、抜け感のある奥深い味わいで、幽玄なインスタレーションともいえる感じとなっていました。
普段とは違った、感覚を肩肘張らずに味わえる、そんあ素敵な個展でした。
「ささめやゆき個展」
[場所]東急Bunkamura NADiff modern (2F Gallery)
[期間]2020.09.05[土]—2020.10.31[土]
[時間]10:00 – 20:00 (金・土 – 21:00)
定休日なし