『宮廷画家ルドゥーテとバラの物語』展

The Official Court Artist Redouté and His Roses

@八王子夢美術館

こんにちはmatsumoto takuya です。今回は八王子夢美術館で開催中の『宮廷画家ルドゥーテとバラの物語』展についてとりあげます。

ルドゥーテは「花のラファエロ」「バラのレンブラント」と称えられる、18世紀のフランスでルイ16世王妃マリー・アントワネット、ついでフランス革命後にはナポレオン皇妃ジュセフィーヌに仕えた宮廷画家です。スティップル・エングレーヴィング(点刻彫版)という高度な銅版画の技術と、丹念な手彩色により植物の博物図鑑を芸術の域まで高めた人物です。

ボタニカル・アートというジャンルがありますがその古典ともいうべき作品群が贅沢に味わえる展覧会です。彼の雇い主であったマリー・アントワネットやジョセフィーヌとの物語や時代背景を解説しながら、様々なバラの名画をみていくと、それぞれの絵画が描かれたバラが、純白の小娘や淑女、といったような表情を持っていることが見て取れ不思議な気持ちになりました。ルドゥーテとマリー・アントワネット、ジュセフィーヌとの関係や時代背景からくる物語も紹介されており激動と優雅が共有したフランスの歴史を楽しめる展示となっていて、絵画鑑賞以外でも楽しめる展覧会となっていました。

『宮廷画家ルドゥーテとバラの物語』展公式サイト

彼の絵は今日の写真が発達した現代においても、図鑑の挿絵にとどまらない普遍性、美しさがあると思います。それにしても、シンプルな花の絵で、どうしてここまで深みのある美が表現できるのでしょうか。ルドゥーテのバラの絵の秘密をほんの少し探っていきたいと思います

隠された幾何学

この展覧会では、彼のバラの絵を見ていく中で、彼の好む構図のようなものがあるのではないかと思いました。というも、いいなと思う絵の構図がどれも似ていたからです。

例えば、画面に縦2列横4行の線で罫線を引いた時、12個の四角形が画面の中にできます。その六つの四角形を、一定の規則で分割する線のを引いた時に、画面の中に一定の秩序をもった幾何学が現れます。この秩序をもった幾何学に沿う形でバラが描かれているような気がしたのです。この二次元の平面の絵に、幾何学模様が隠されていることが、バラの絵にどこか見えない奥行きのような印象を見る側に与えているのではないかと私は考えます。

画面に罫線を引き、一定の秩序で分割してできた幾何学の上に絵を描く例:matsumoto takuya作

勿論、そうでない作品もありましたしこれが全てではありません。これは一つのものの見方という意味です。こういう構図が隠されているかもしれないという視点で鑑賞すると、絵画鑑賞に一味ちがった探求の面白みが加わるかもしれません。

以上、『宮廷画家ルドゥーテとバラの物語』展についてでした、お付き合いありがとうございました。

『宮廷画家ルドゥーテとバラの物語』展

[会期]2020/9/18(金)〜2020/11/8(日)

[開館時間]10:00〜19:00 入館は閉館の30分前まで
[休館日] 月曜日 ※ただし、9/21(月・祝)は開館し、9/23(水)が休館

[主催]公益財団法人 八王子市学園都市文化ふれあい財団
(八王子市指定管理者

[監修]コノサーズ・コレクション東京

[協力]株式会社青幻舎プロモーション

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